ひらぱ

埼玉ゴズニーランドからなかなか帰ってこれないけど、別にいいよね!浸ったまんまで。生きてるから。

オーケンのライブに行ったら、今ハマりまくっている挫・人間のボーカルの下川リヲくんにお会いしてしまい、しかも熱烈な握手をしてもらうという、、、こんな奇跡、これから生きてて何回あるのか、教えてくんなきゃ生きていけないぞ…… いや、この経験があるからまた生きていけるけど……

だって私は、これまで自分の音楽の趣味について共感できてたのは母だけで、だーれもわかってくれなかった。彼氏も。10代の音楽の中心にはたま、トモフ、特撮だった私にとって、流行りの音楽は眩しすぎて聴けなかった。それでも、私が聴いてる音楽が1番かっこいいって信じてた。大学に入って、大森さんを知って、私の方向性は独自路線を行くばかりで、みんなの共感からは遠ざかっていく。しかもジャズ研なんてとこにいたもんだから、聴いてる曲がオシャレじゃないだけで疎外感が凄まじかった。仲間を探してたわけじゃないけど、自分の歳で趣味が合う人なんて、田舎には絶対いない。東京に行かないと出会えないんだと思った。

社会人になって挫・人間を知った。もうハマった…… 曲も詞も音も歌も全部好きになった。リヲくんがオーケンファンだと知って、しかも熊本の人で、勝手なシンパシーを抱くようになった。

ライブ当日はあんまり体調が良くなくて、楽しめるか本当に不安だったが、さすがオーケン、すごくいいライブだった…… 猫のリンナ も モンブランケーキも、改めて聴いて本当にいい曲だった。バンドの音もずっしりしていてかっこよかった。そして、ほぼ全部知ってる曲…… 私は知らない間に、オーケンソロの曲をほとんど聴いていて、生で聴けるなんて思ってなかったし、ほんと良かったなぁ…… I stand here for youは、あんまり聴いてこなかったけど、今聴いてみると、いい感じにライブを振り返ることができて、感動が何度も蘇るからお得な気持ちになる。オーケンは若い頃、こんな暗い曲をたくさん作っていて、それでも今50歳を過ぎてもまだニコニコ歌っていて、それってすごい希望だ…… オーケン自身がもう希望だ。ライブが終わった後の、オーケンの顔が忘れられない。楽しそうだったし、もちろん私も楽しかった。暗い歌ばかり作っても、大丈夫なんだ。生きてれば。良い日があるから生きていこう、なんて、そんなこと言われたら生きるしかないよな…

リヲくんの姿は、ライブが始まる前から見えてて、というか整理番号がすごく近かったから、ずっと間近で拝むことができて夢みたいだった…… だから、リヲくんも楽しんでると良いな、同じライブを共有できるなんて最高だな、そして目の前のライブもまた最高で、眼球が全然足りなくて、気持ちの数も足りなかった。

ライブが終わって、また近くで見かけたから、思い切って声をかけた。「ファンです」って言ったら、「嬉しいです」といって、両手で私の右手を握ってくれた。これまで何度か好きなミュージシャンと握手したことはあるが、向こうから、しかも両手で握手してもらったのは初めてだった。ファンとして同じライブを見れてすごく嬉しいとかなんとか言ったら、素晴らしいライブでしたね、僕もこの会場でお会いできて嬉しいって言ってくれた、気がする。私はこうやって、自分の感性を育ててきたんだな、と思った。母に育ててもらった、正確には。アンダーグラウンドで埋もれがちな音楽ばかりを愛してきて、その先にこんな素晴らしい経験ができる日が用意されてるなんて…… 死ぬほど嬉しかった。挫・人間のファンの人に安易に伝わって欲しくなくて、ツイートもできないし、居ても立っても居られないので、リヲくんに手紙を出した。でもリヲくんは返事を書かないとブログで言っていたので、返事は来ない。でも読んでくれたら、私の気持ちが改めて伝わるから、もうそれだけでいいや。好きな人に確実に届くならそれで。

I stand here for you で何度でも会える。それでいいんだ。