完食

生まれて初めて、勉強ってつまらないなと心の底から思った。勉強はあくまで自分のためにするものだ。対自分、という頑張り方にそろそろ疲れてきた。

結局、私が大学院生活で力を入れて取り組んできたことは、色んな大人の都合で揉み消されてしまった。自分にはこれしかないと思えるものを見つけたかったけど、この2年間の中では残念ながら無理だった。最近同年代の歌手や俳優さんをよく見るけど、この若さで成功している人は本当にすごいなと思う。その人自身もすごいけど、ひねくれた私はやっぱり運が良いのかなと思ってしまう。

頑張ったのに何一つ残せなかったことはめちゃくちゃ悔しいけど、その原因のほとんどは環境のせいだ。教授という生き物は自分の好奇心が向く方向、対自分で行動することが多いので、全くイケてない私の研究に興味が向くはずがない。その結果、今一番うちの研究室で進んでいるのは、医療現場のニーズをガン無視した医療機器開発になってしまっているし、私の福祉関係の研究はほぼ放置で、それでも世の中では重要視されているので、ニュースでは京大あたりの大学が新たに認知症判別方法を編み出したりしている。やっぱり大きな大学はどんどんやるんだよな。それに比べてうちの大学は…と愚痴ばかり言っても仕方ないのだが、大学のレベルが下がっていくのもこの状態がまかり通るようでは当たり前だと思わざるを得ない。

忘れていたが、私は職種として技術営業を希望していた。そもそもそんな人間が、研究のように自分のためだけに取り組むことに向いているはずがない。自分をストイックに高めていくような頑張り方は私的にはナシなので、やる気の根源をどこか別の場所に早く移したい。