しびれ

研究室で馴染めなくて恥ずかしくてまともな挨拶ができないのも私だし、朝ドラ見て泣くのも私だし、家族からずっと好かれていたいと思ってでもうまくいかないのも私だ。いつでも合理的に考えられるようにしたいのは自分の感情に振り回されたくないだけであって、生きていれば理屈で考えるとストンと落ち着く状況がたくさんある。そのつどそのつどでそうやって成長した結果友達は作れなくなったけどその分私の頭の中は大分スッキリしたなと感じる。研究室の扉に在室表示を自分の名字が書かれたマグネットで表す表があって、私はそれがどうも苦手で、研究室はブラック企業的いることに意味がある風潮が蔓延している(と研究室に馴染めない私は感じてしまう)ので、常に「帰宅」のところに私のマグネットが置かれている。多分在室表示に対して何かすごく深く考えてしまうのは私ぐらいだと思うんだけど、自分の中では研究室内の人間関係は終わってるしそもそも好きな人がいないし、自然にふるまうことができないことを諦めているようで、そこに縛られたくないと思えば思うほど縛られて気にしていることを突きつけられるようで、結構本気で嫌いだ。あの在室表示。考え過ぎの状態は要は、その考える事柄が余計なことであるから、自分の工夫でなんとか余計なことに考えの矛先が向かないように頑張るしかない。在室表示を見る度にうまくいっていない自分を感じてしまうのはきっと気のせいだ。それはそれ、これはこれ、誰かに好かれている私も私の一部だ。